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【その1】「貯蓄」と「自分年金」

 「年金」というと、どうしても長年「貯蓄」してきたお金を老後、分割して支給されるものと位置づけてしまいがちです。

 貯蓄でも自分年金でも、自分達が年をとった後、公的年金だけでは不足な時のために補うものです。しかし、同じ目的でも、過程には大きな違いがあります。また、それらによる影響が大きく違うのです。

 貯蓄は、毎月コツコツと銀行などに貯金をして貯めていき、それらに利息がつきます。20年、30年もすると、それなりの蓄えとなるでしょう。それらを必要な時、例えば老後、取り崩して使うことになります。

 では、「自分年金」はどうでしょう。

  まず、「自分年金」の定義です。年金だから、一定期間積み立てすることで、その後分割して、定期的に長期間支払われるものと位置づけられると思います。

 例えば、アパート経営を例にとってみます。

 アパート経営の場合、土地を所有しているかどうかによって事情は変わりますが、いずれにしろ、建設資金を銀行などから借り入れして、建物を建てて、それを入居者に賃貸し て、家賃をもらい、それでローンの返済や納税をし、経費を支払い、そこで余った差益が自分の収入となります。そしてローンを完済すれば、安定した収入を半永久的に継続して得られます。

 だから、このアパート経営は「自分年金」と言えます。しかし、当然ながら、借金、入居者の有無、家賃の下落、修繕費など、それなりのリスクは生じてきます。当たり前の話なのですが、リスクのないものなどあるわけがないので、そのリスクの度合いの問題です。ハイリスク・ハイリターンか、ローリスク・ローリ ターンかです。

 アパート経営の場合、どちらかといえば、ローリスク・ハイリターンではないかと思います。特に、借金の完済ができれば、まさにローリスク・ハイリターンであろうと思います。

 さて、貯蓄と自分年金(アパート経営)を比較すると、そのプロセスに大きな違いがあ ります。それは社会への経済効果です。

 貯蓄による経済効果は、直接的な点ではあまりありません。間接的に考えると、貯蓄として銀行などに預けたお金が運用されたり、投資に使われたり、融資されたりしているので、経済効果はあると言えます。ただし、預けている先が使わず停滞させると、何もなりません。

 一方、アパート経営という形での自分年金は、運営が始まる前には建設工事、完成した後では不動産業者の業務、または入居者の引っ越しや新しい生活用品などの購入と、いろ いろな面で大きな経済効果が生まれます。また、社会(国)にも、建設に伴う消費税や固定資産税、所得税、地方税、事業税など、大きな収入が生まれます。

 このように、貯蓄と自分年金(アパート経営)では、社会全体の経済効果、納税効果な ど、大きな違いが出てきます。

 そしてこれは、景気の回復ひいては自分達へのリターンに繋がってくるのではないかと思います。また、これが後々お話しする老人ホームの賃貸経営となると、もっと大きな経済効果が出て、雇用も生まれてくることになります。

出典:自分流「自分年金」の実践法(文芸社) 齊藤正志 著より

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