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不動産を所有する8つの責任 第6話【全7回】

責任その⑥ 「つなぐ」


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不動産は基本的に消滅することはなく、確実に次の代に継承されていきます。しかし、今の時代、少々事情が変わってきた様子があります。まず相続です。旧民法によると相続については家督が継ぐことが認められていました。つまり家督になった場合、その家督が資産を全部引き継ぐことになっていたのです。


それによって、相続後はあまりもめることはないと言われていました。近年における相続は、相続人全員が平等に相続を受けられる権利があります。


このことによって、兄弟間、身内関係の争いごとが多くなってきています。また、少子化によって子供の数が減っていることや、相続を受けた農地や山林等が放棄地にもなってもいます。さらには被相続人の借金によって、相続放棄という現象も起きています。相続税の課税強化によって、先祖からつないできた不動産をやむなく手放すことが余儀なくされています。このようにいろいろな問題があります。


課税や法律の問題はどうすることもできませんが、一番悲しいのは、兄弟、身内同士の争いごと、つまり、「争続」です。このことを事前に予期し予防しておくことが、現所有者の責任です。もめごとを100%なくすことはできないが、極力抑えられる手立てはあります。


一般的に、資産家は3代続き何も手立てをしなければ、皆平等になるといわれています。そのような税制なのでしょう。だから、様々な節税対策をとっているわけです。


資産家は、その資産を守り、次につなげるために資産を増やしています。相続が発生したとき、先代が増やした資産を売却等して納税し、元々の資産を残していきます。これを繰り返しているわけで、やはり、資産家は資産が維持されたり、増える構図になっており、資産がない人は、永遠に資産のない人という風に分かれているようです。もっとも資産のない人は余計な悩みをもつ必要もなく、しがらみもなく、幸せなのかもしれません。


以上のように、好むか好まざるかは別として、不動産を所有する人の責任は大きいのです。


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Copyright © 齊藤 正志
※この記事は弊社代表・齊藤 正志の著書『不動産を「加工」する技術』(現代書林)より抜粋、再編集したものです。
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